一歳半検診をきっかけに一通りの検査をしましたが、問題なしと言われました。しかしその後、他の病院でブラウント病疑いと言われ、現在も装具治療をしています。ブラウント病疑いは1~2歳での発見は困難な病気だと思うので、親が異変を感じていたら、その直感を大切にし、引き続き家庭でも転ぶ様子を観察するといいと思います。
一歳半検診にてO脚が強いことの指摘を受け、市内の総合病院で検査をしましたが問題なしという結果でした。
しかし、娘は何もないところで転び続けます。
その様子を見て、なんとなく直感的に、問題ないわけがない、放置していい症状ではないと感じ、問題なしと言われた後も他の整形外科クリニックを受診したりして模索していました。
後から分かった事ですが、私が行った整形外科クリニックや市内の総合病院には、小児整形に詳しいお医者さんがほぼおらず、幼児期のブラウント病治療はできないようでした。
幼児期のブラウント病は、小児特有の治療が必要なので、整形外科ではなく、小児整形にて診てもらう必要があるというのが私の印象です。
私は専門医ではないので詳しいことは分かりませんが、整形外科と小児整形は、全くの別分野なのかなと思うくらいに、整形外科に1歳児を連れていくと、医師の先生が困った顔をされました。
では、本記事では、検査から治療に至るまで8ヶ月も要した経緯を記していきたいと思います。

※上記は、2歳0ヶ月の時の娘の足です。
- 1歳4ヶ月:作業療法士(OT)の友達が気にかけてくれた
- 1歳5ヶ月:1歳半検診で市内総合病院への紹介状を頂く
- 1歳5ヶ月:総合病院整形外科を受診した結果、問題なし
- 1歳7ヶ月:総合病院小児科受診し、尿検査と血液検査を実施
- 1歳8ヶ月:総合病院小児科での検査結果、問題なし
- 1歳8ヶ月~11ヶ月:本当に問題なしなのだろうかと不安が募る
- 1歳11ヶ月:町の整形外科クリニックを受診した結果、ブラウント病疑いあり
- 2歳0ヶ月:保育園の内科検診で、県立こども病院への紹介状を頂く
- 2歳0ヶ月:県立こども病院を受診した結果、ブラウント病疑いあり。装具作成へ。
- 2歳2ヶ月:装具完成。装具治療スタート
- 最後に ~母の直感を信じていいケースもある~
1歳4ヶ月:作業療法士(OT)の友達が気にかけてくれた
子どもの年齢が近く、公園遊びをよく一緒にした友達がいました。
その友達が、娘のO脚をとても気にかけてくれました。
それが、一番最初に私が娘のO脚を注意して見るようになったきっかけです。
娘は私にとって第一子だったこともあり、1歳の時期は皆このくらいO脚だろうと思っており、当時の私はあまり気にしていませんでした。
しかし、友達が会う度にそれとなく心配してくれたので、気になり始めました。
たしかに他の子を見てみると、こんなにO脚でない。
そして、よくよく観察してみると、小さな石ころ等があるわけでもない、何もないところでつまずくように転ぶことに気がつきました。
しかし、本人は慣れているようで、転んでも泣かずにむくっと立ち上がります。
その為、つまずいていることもよく見ないと気がつかない程度ですが、頻繁に転ぶ様子が見られました。
1歳5ヶ月:1歳半検診で市内総合病院への紹介状を頂く
自治体主催の1歳半検診における内科検診時に、私が娘のO脚を相談たところ、

不安を払拭する為に一応検査を受けましょう
と言われ、紹介状を頂きました。
何かしらの病気を疑い始めたのはこの頃からです。
この時、私は第二子臨月でした。
検査を第二子出産後に先延ばししたくなく、頂いた紹介状で市内総合病院の予約をすぐに取りました。
1歳5ヶ月:総合病院整形外科を受診した結果、問題なし
予約した総合病院では、検査のために、整形外科と小児科を受診する必要があるようで、まずは整形外科を受診しました。
レントゲン撮影と診察の結果、、、

問題なしです
整形外科の観点では問題ないので、次は小児科を受診してみてください、ということで、小児科を予約し、この日は帰宅しました。
1歳7ヶ月:総合病院小児科受診し、尿検査と血液検査を実施
次は小児科です。
娘が1歳6ヶ月の時に、第二子を出産していたので、前回の整形外科受診から2ヶ月ほどあきました。
尿検査と血液検査を実施し、検査結果は後日聞きに来てくださいと言われました。
1歳8ヶ月:総合病院小児科での検査結果、問題なし
後日、尿検査と血液検査の結果を聞くために、受診しました。
結果は、、、

問題なしです
O脚が症状である病気の一つとして「くる病」がありますが、もしくる病であれば、この時の結果で診断が付くようです。
なので、くる病ではない、とうことも分かりました。
ただ、当時の娘は好き嫌いなくよく食べるし、天気が悪くない限りは1日2回、外遊びをしていたし、身長は大きめだったので、くる病の要素が見当たらず、私としてはくる病の可能性は感じておりませんでした。
その為、くる病ではなくホッとしたというよりも、病気の発見がなかったことに対し
「この後、どうすればいいんだろうか」
という不安が募りました。
経過観察の為に、6ヶ月後の受診予約をして、この日は帰宅しました。
「6ヶ月後ってかなり先…その間、ほんとに何もしなくていいの?」と思いました。
1歳8ヶ月~11ヶ月:本当に問題なしなのだろうかと不安が募る
検査の結果、問題なしといわれる一方で、娘が何もないところで派手に転ぶ回数が増えていくことが気になって仕方ありませんでした。
娘は身長も体重もともに大きめで、発達曲線の上限ライン付近、1歳後半で12kg、84cm程度でした。
そのくらいの大きさになってくると、転び方もだんだん激しくなってきます。
しかし、総合病院で問題なしと言われた以上、再度受診する理由もなく、かといって、放置していい症状ではないと直感的に感じていたので、モヤモヤしていました。
正直なところ、1歳5ヶ月~1歳7ヶ月の時は、第二子臨月~第二子生後1ヶ月であり、自分と第二子のことで手一杯で、娘のO脚について腰を据えて考える事が出来ておりませんでした。
しかし、第二子が生後3ヶ月以降になってくると、娘のO脚を冷静に考える余裕が生まれてきて、気になり始めたというのが実情です。
1歳11ヶ月:町の整形外科クリニックを受診した結果、ブラウント病疑いあり
あまりに気になったので、相談に乗ってくれそうな整形外科クリニックを受診しました。
レントゲン撮影の結果、

左足膝にブロント病の疑いがありますね
と言われました。
理由は以下のようです。
- 左膝の骨がくちばし上になっている。
- 左右足の歩き方が異なる
当時、O脚が症状として出そうな病気をインターネット上で調べており、自分もブラウント病だろうと予想していました。
その為、上記先生の話を受けた時の心情としては、「ブラウント病?何それ?」ではなく
「やっぱりブラント病か~」という気持ちでした。
クリニックの先生からアドバイスいただいたことは以下です。

- 処置するとしても5-6歳に手術なので、現時点でできることはない。
その為、引き続き総合病院で経過観察すると良い。 - ただし、ブラウント病は、県内では県立こども病院でしか診れない。
今日、県立こども病院への紹介状を書くことは出来るが、総合病院で実施した検査結果を持って行った方が今後の治療に役立つので、総合病院で紹介状を書いてもらった方が良い。
もし総合病院で紹介状を書いてもらえず、まだ転ぶ事が多いようであれば、また相談においで。
この時点で、次回総合病院受診予定日は3ヶ月後でした。
その時まで待って、次回受診時にまた問題なしと言われたら、その時考えるか。
悩ましい。。。。。。
クリニックの先生は、装具治療にはあまり触れませんでしたが、仮に装具治療を視野に入れると、3ヶ月後まで待つ猶予はあるのか?と疑問に感じました。
そんなことを考えながら、この日はひとまず帰宅し、またモヤモヤする日々を過ごしました。
2歳0ヶ月:保育園の内科検診で、県立こども病院への紹介状を頂く
上記整形外科クリニックを受診した翌月、当時通ってた保育園の内科検診がありました。
これが、治療開始への大きな転機となり、ここから治療開始までトントン拍子でとっても早かった。
保育園の内科健診の結果、小児科医の先生が心配してくれて、電話をいただきました。
電話の趣旨としては、

お子さんのO脚について、どう感じてますか?
もし心配されているようであれば、大きな病院へ紹介状を書くよ。
その場合、念のためすぐ受診した方がいいので、早めに予約が取れるよう病院に話をしておくよ。
とのことでした。
私は、大いに心配していることを伝え、県立こども病院への紹介状を書いていただきました。
本来であれば、現在通院している市内総合病院から県立こども病院へ紹介状を書いていただくことが正規ルートだが、いずれにせよ市内総合病院ではブラウント病治療ができないので、その正規ルートを守って治療開始が遅くなるよりも、これを機に県立こども病院へ切替えた方がいいというのが、小児科医の先生のお考えのようでした。
総合病院には事情を説明し検査結果をもらい、その検査結果をもって県立こども病院を受診するといいとアドバイスいただいたので、その通りに動きました。
また、通常、県立こども病院の予約をとるのに1ヶ月要すところ、その小児科医の先生が話をつけてくれたおかげで、翌週に県立こども病院を受診しました。
ちなみに、当時、第二子出産を理由に娘を保育園に期間限定で半年ほど登園させていました。
娘にとっては、生まれてかれこれ1年半ずっとママと一緒だったところで保育園に通うようになり、登園時はギャン泣きしていたし、その後赤ちゃんにママを取られて赤ちゃん返りをしていました。
その様子を見て私は、娘には心理的に負担をかけたなと思い、保育園通いについてなんとなく申し訳ない感情を抱いていました。
しかし、保育園通いをしていたおかげで、装具治療開始のきっかけをいただきました。
娘にとって、心情面ではマイナスだったかもしれないことが、足の面ではプラスに働きました。
人生の巡り合わせと言いましょうか、不思議ですね。
2歳0ヶ月:県立こども病院を受診した結果、ブラウント病疑いあり。装具作成へ。
我が家から県立こども病院まで60km程度。下道で1時間半程度。
まぁまぁの距離です。
ここに通うことになるのかとぼんやり考えながら、いざ、出陣。
受診時、娘が立っている足をまず見て、先生の第一声は

あ~、お母さん。これは今まで心配でしたでしょうね
その言葉を聞いた時に、とっても安堵したことをはっきりと覚えています。
市内の総合病院には問題なしと言われてきましたが、やっと私の違和感を共感してくれるお医者さんに会えた気がしました。
この日、レントゲン写真を撮り、その写真を見て
ブラント病疑い、重症度:右1、左2
と言われました。
ちなみに、重症度は、2年経った今も変わっていません。
その後、装具治療の概要を一通り説明いただき、下記内容をお話しいただきました。

まず、装具を付けてくれるのか、個人差がとっても大きい。
中には、絶対付けてくれない子もいる。
いずれにせよ、親が根気をもって習慣化させることが、必要。
装具治療をすれば、確実に効果はあるが、完治するとは限らない。
その上で、装具治療を希望しますか?
効果はあるが、親の意志確認を取っている様子から、装着してもらうまでが一つ目の壁、前途多難なんだろうと想像がつきました。
しかし、効果がある以上、まずは試そうと考え、「はい」と答えました。
この日に足の型どりをし、帰宅。
その後、数回通院し、仮装着、装具完成、装具微調整を経て、装具治療スタートとなりました。
装具作成に1~2ヶ月要し、装具治療開始したのは、2歳2か月でした。
病気を疑ってから、8か月経過後。
半年以上、病気かはっきりしない時期が続く中でも子供は何もないところで転び続けており、病気でないわけがないという思いが強くなっていたので、治療開始できたことで一歩進めたように感じ、とっても安堵しました。
2歳2ヶ月:装具完成。装具治療スタート
さて、安堵したのもつかの間、2歳児に毎日装具を付けるという難題と向き合わなければなりません。
病気を理解できていないイヤイヤ期真っ盛りの子に、片足で1kg以上、体重比10%程度もある重さ、しかも太ももからつま先まで締め付けられる装具を装着すること。
それは、予想以上にイヤイヤされ、大変なことでした。
当時の様子については、以下に記載してますので、良かったらご覧下さい。
※
ただ、本当に大変ではありましたが、苦しかったことばかりではありません。
装具治療を通じて、学んだ事、結果的に生じた良い影響もあります。
その点については、以下に記載してます。
※
上記に詳しく記載してますが、私にとって一番の学びは、イヤイヤされることに対して、自分が一皮むけ、圧倒的な忍耐力がついたことです。
自分で言うのもおこがましいですが、器が大きくなったように感じています。
強制的に器を広げられたような感覚でした。
2,0歳の年子自宅保育、しかも2歳児イヤイヤ期真っ盛り、更に嫌がるに決まっている装具装着を機嫌を取りながら説得、交渉しつつ習慣化させることは、それまでの自分の器量で対応できる内容では到底ありません。
そういった意味で、イヤイヤされる日々の中で自分の機嫌を維持する為にも自分と向き合い、学び、考えていた時期でした。
最後に ~母の直感を信じていいケースもある~
時系列で振り返ってみると、2歳0ヶ月の保育園内科検診で指摘を受けなければ、娘のブラウント病治療は遅くなったでしょう。
2歳2ヶ月で治療開始したところが、2歳半以降で治療開始になっていただろうと想像しています。
それは、それまでの受診において誤診があったという話ではなく、ブラント病は、1歳代での判断が困難なので、診てもらう医師の考え方等によって治療開始時期が大きく影響を受けるということです。
ただ、ブラウント病を早期発見できたとしても、装具装着をしてくれない子であれば、治療に大きく影響はしないので、致命的な遅れとは言いがたいでしょう。
でも、親として後悔しないために、出来るだけ早期発見、早期治療に挑みたいものです。
そのように考えていくと、毎日我が子を見ている自分が感じた違和感や異変は、見て見ぬふりをする必要などなく、大切にしていっていいこともあると考えてます。
もちろん、自分は医者ではないので、その直感が当たらないこともあるでしょうが、強く感じてる直感を医師に否定されたとしても、頭の隅に置き続けようというのが、今回の私の教訓です。
「うちの子、ブラント病かも」と感じ、本記事にたどり着いた方の参考に少しでもなれば、幸いです。
今日も素敵な一日になりますように☀
コメント