育休復帰後1年目である昨年度は、マミートラックにはまっているのかもと考えながら、日々仕事をしてました。ただ、マミートラックにはまらないために、仕事への意欲を上司にしっかり伝えておきました。その結果か、育休復帰後2年目になった現在、マミートラックを脱する兆しが見えた気がしています。

昨年度4月に育休から職場復帰し、1年が経ちました。
昨年度1年間は保育園の洗礼により、仕事を急に休む事が多く、家庭も仕事も心身共に余裕がありませんでした。
職場では、上司の過度な配慮により軽い仕事を与えられ、やる気が著しく削がれ、
私はマミートラックにはまっているのかも、と考えていました。
「マミートラック」とは、聞き慣れない言葉かもしれませんが、女性が出産や育児をきっかけに、重要な業務やプロジェクトから外され、昇格や昇級ができなくなり、キャリア形成が阻害されることです。
まさに今の自分の状況でした。
なお、マミートラックの男性版は、「ダディートラック」と言うようです。
そして、1年経った今、どうなったのか、心の整理を兼ねてあらゆる観点でまとめてみました。
【私の希望】子育て中も、仕事で目標を目指し、向上していたい
そもそも、私がどの程度のエネルギーを仕事に注ぎたいと考えているのか、仕事のやる気について記載します。
答えは、子育て中であっても、キャリアを停滞させることなく、常に目標持って向上していきたいと思ってます。
仕事に限らず、目標のない状態や現状維持の状態にストレスを感じる性格なので、そのようななったと自覚してます。
そして、仕事において、何かしらの目標を掲げた際、短時間勤務のような時間的制約は自分のストレスになるので、残業できないにしても一日8時間は仕事に没頭したいと考えました。
その為、育休復帰直後から時短勤務にはせず、フルタイム勤務にしました。
夫婦ともにフレックス勤務し、子の保育園預け時間をできるだけ短く(8:45~16:30)した上で、二人ともフルタイム勤務をしております。
その点については、下記記事に詳細を記載してますので、良かったらご覧ください。
【希望の変化】産前と産後の仕事へのやる気の変化
ここでは、出産後と出産前の仕事へのやる気の変化について、考えてみます。
一般的に考えると、自分のキャパやエネルギーにおける仕事と子育ての配分の希望は、人それぞれですが、産前の働きぶりに関わらず、出産によりその考え方が変わる人が多い気がしています。
こればっかりは産んでみないと分かりません。
私の場合、出産前後で比較してみると、仕事への熱量は増加しました。
どのように増加したのか考えるにあたり、仕事と子育ての配分の具体的例として、以下4パターンがあるとします。
①専業主婦タイプ
できたら仕事はしたくない。経済的に許す限り、子育てに全エネルギーを投じたい。
②短時間orパート勤務タイプ
仕事は最低限でいいor無理してフルタイム勤務したくない。子育ての合間で、気分転換程度に仕事ができたらいい。
③フルタイム勤務タイプ
出産前のようにとまでは行かないまでも、他の男性社員と肩を並べて働きたい。
④フルタイム+残業OKタイプ
出産前のように働きたい。仕事自体をストレスに感じていないので、多少の残業は厭わない。むしろキャリアアップしていきたい。
なお、これはあくまでも「希望」の話で、
「夫が多忙で、自分がフルタイムできる環境にない」とか、
「出産を機に辞めざるをえなかった」とか、
そういった外部要因による現状はさておき、どれを希望しているのか、です。
周囲を見ていると、①~③、特に②を希望している人が多い気がします。
そして、私の出産前の希望は、③でした。
しかし、出産後の希望は、④になりました。
ほんと、産んでみないと分からないものです。
③→②に気持ちの変化が起こることは想定していましたが、まさか逆に③→④になることは想定しておりませんでした。
③→④になった理由は単純で、妊娠するまで④で働いてきたので、仮に子育て中であっても③では物足りないと感じてしまったのです。
実際、職場復帰直後であるこの一年間は、③で働いていましたが、なんとなく物足りなく感じ、とりあえず量を満たす為に子の寝かしつけ後に仕事をしたこともあります。
また、降格させられた(詳細は次の章に記載します)ことで、反発心で仕事のやる気が増したのかもしれません。笑 皮肉なものですよね~
それでは次に、昨年一年間、どんな仕事内容でどんな気持ちで仕事していたのか、記載します。
【仕事内容】降格し、軽い仕事を任せられた
私は、育休中に知らずのうちに実質、降格していました。
育休を理由に降格させることは、法的にアウトですが、色んな建前があり、会社規則のグレーゾーンにはまってしまい、降格していました。
社内には私含めそのような人が一定数います。
どんなに法整備が整っていても、民間の会社なんてそんなもんです。
更に、上司の育児に対する過度の配慮により、仕事上の負荷が小さく、軽い仕事を任されました。
私がその配慮を希望していれば、有り難い話ですが、降格と合わせて考えると、やる気満々で職場復帰したのに、「君は必要ない」と言われた気分でした。
その後、どんな心持ちで仕事に取り組んだらいいのか考える為に、ぼーっとネットサーフィンをしていたところ、「マミートラック」という言葉に出会いました。
当時の悔しい心境について下記記事に記載しておりますので、良かったらご覧ください。
【上司との関係】独身男性の上司には、マミートラックの気持ちを理解してもらえなかった
上司とは育休中に復職面談を数回しており、私の仕事への思いについて意思疎通できていたと思っていました。
しかし、上司が予想以上に配慮してくれる性格だったことと、マタハラ等、育児者の業務負荷を下げましょうという風潮、そして私の説明不足が原因で、上司の育児に対する過度の配慮が生じたと感じています。
私の説明不足については、上司が独身であることを認識し、事細かに自分の状況や働き方の希望を説明すべきでした。
独身に対する偏見ではなく、子育て経験者であれば想像ができそうな子育て上のニュアンスについて、言葉を省略せずに事細かな説明が必要だったのです。
事細かな説明をしなくても伝わるだろうという私の読みが甘かったのです。
私は言ったつもりでも、上司には伝わっていなかったことが後からぼろぼろと出てきました。
そして、任された仕事は責任のない、単一的な仕事です。
育休に入る前は複数業務をこなしており、マルチタスクに慣れていたので、単一タスクとなると物足りなくって仕方がありません。
仕事内容に対する不満は募っていきますが、保育園洗礼の真っ只中、急な休みでチームメンバーに迷惑をかけている中で、自分の希望を伝えることはなかなかハードルが高く感じました。
伝え方を間違えると「わがまま」として捉えられかねないので、言うに言えません。
ただ、伝えない限りは仕事内容の現状維持が確定しそうだったので、一度だけ伝えました。
仕事を頑張りたい、ステップアップしたい、昇格したい(元の等級/グレードに戻りたい)気持ちを上司に伝えました。
今回は、明瞭に伝えたので、きっと伝わっていました。
他方で、マミートラックのような私の心情に関する話は、全く理解されていない表情でした。
上司のように仕事に全力を注いでいる人からすると、育休明けの者は片手で仕事しているかのように見えているのかなと想像しています。
まぁ、仕方ないですね。
【周囲への目】周囲の昇格話すべてに、モヤモヤする
端的に言うと、嫉妬です。
自分とポジションが近い人の昇格に限らず、自分の耳に入ってくる昇格話全てに、嫉妬していました。
自分の降格に納得がいっていないため、変に周囲が気になってしまったのだと思います。
また、チーム内での有識者不足の為、昇格させて経験を踏ませようということで、20歳前半の若手すら次々と昇格する時期がありました。
彼らと自分を比較する意味はないのに、そういったことすら気になって仕方がありませんでした。
【全体的な余力度】保育園の洗礼が終わり、余裕がある
昨年度4月に職場復帰し、10月までは子の度重なる体調不良で、正直なところ、家庭仕事ともに余裕がありませんでした。
11月頃から体調不良が一気に減り、急な早退がなくなったので、自分の思い通りに仕事を進めることができるようになりました。
私の基本的な一日のサイクルは、ざっくり言うと、こんな感じです。

夜については、子を20時に寝かしつけた後、子と一緒に寝るか、仕事が忙しい時は仕事、畑の事務処理等を行ってます。
家庭やブログ、畑、仕事各々について時間を確保できているので、しっかり集中して取り組むことができ、バランスが取れていると思ってます。
現在は、時間に追われることなく、日々心穏やかに目の前の仕事に集中できるようになりました。
【仕事の余力度】軽い仕事なので、量は多く時間的余裕はないが、質的に暇
仕事は関しては、時間的/量的にはある程度忙しいのですが、過去に長年経験してきた仕事内容で、慣れていることもあり、心理的/質的な余裕があります。
この余裕をどこに費やすか、一時期、考えていました。
私が日々取り組んでいるブログ執筆、家事、育児、仕事、畑のどれかの配分を増やすか。
配分を増やしたいと思う第一候補は育児です。
育児については、フルタイム勤務ですが毎日16:40に迎えに行っており、お迎え時間としてはだいぶ早いほうなので、帰宅後は余裕を持って過ごすことができています。
寝る前に毎日20分ほどの読み聞かせを行っていますし、少々子と一緒に遊ぶこともあります。
既にカツカツの時間を過ごしている訳ではありませんが、私に余裕が産まれればもちろん子ども達は喜ぶので、帰宅後の時間を充実させることに費やすこともできるなと思いました。
ただ、その場合は、今後、いざキャリアアップしたいと思った時に今更できないような気がしてました。
そんなことをぼんやり考えていたところ、上司から「君を昇格させようと思う」という話がありました。
【チャンス】自分に昇格の話が舞い込んだ
上司には昇格したい意志を伝えてましたが、まさかたった一年で実現してもらえるとは思っていませんでした。(昇格といっても、一度降格しているので、元に等級/グレードに戻るだけです)
伝わるか分からなくても、伝えてみるもんですね。
今年一年は、仕事を頑張ってみることにしました。
マミートラックは、意図してはまっている人(育児を優先して仕事をしたい人)と、意図せずはまっている人(仕事を頑張りたいのに力を発揮できない人)がいると思ってます。
結局、私は自分がマミートラックに既にはまっていたのか、片足突っ込んでいたのか、分からないですが、私は上記における後者の人だったので、「意図してないよー!😭」と大声だして上司に訴えて良かった、と今は思います。
【最後に】将来、「あなたの為を思ってやったのに」と我が子に言わないように
仕事と育児の両立ってなかなか難しいですね。
本来であれば、育児に出来るだけ多くの比重をおいた方が、子は満たされると思います。
ただ、自己実現欲求(マズローの欲求5段階説の一番上)を定期的に満たしていないと、子どもに対し「あなたのせいで自分は」「あなたの為を思ってやったのに」という思いが蓄積していって、いつか爆発すると思ってます。
専業主婦だった私の母がそうでした。
子どもの私から見ても、私が成人になるまで、母は自己実現欲求を全然満たしていい様子でした。
でも、私からすると、「いやいやいやいや、母から全神経集中させられるとこっちも疲れる。外に目を向けてくれ」と思ってました。
そんな経験から、私は、自分と子どものために、子育て中も自分の自己実現欲求をある程度満たしていたいと考えています。
幼児期はマミートラックを走って子育て優先の方が良いと思いますが、小学校入学後にいざマミートラックから抜けたいと考えた時、自分の会社では抜けれる気がしません。
その為、出来るだけ早く抜けたい、そもそもはまりたくないと考えました。
子育て中であることを理由に、仕事でマミートラックにはまっていることを受入れた場合、将来自分が「子育てのために仕事を犠牲にした」と考え、それが薄らと子どもに伝わりかねません。
それは、絶対避けたかった。
そう考えると、今回の昇格により、マミートラックを避けるきっかけを頂いたことは非常に有り難いと感じています。
このきっかけを無駄にすることなく、仕事に精を出すことにします。
今日も素敵な一日になりますように☀
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